ボスに言われたマンションの部屋に入ると、
そこはいかにも洋風なインテリアで
ものすごく広かった。


「綺麗…」


思わずそんな言葉が漏れてしまうほどだった。


「うっわ、広いな……。
ここに2人だけで住めって……。」


久我もそう言う。

確かに、ここは広すぎる。


「とりあえず、今日は疲れたし
もう遅いし寝るか。」


久我がそう言い、私たちは寝室に向かった。

リビングの近くにあった扉を適当に開けると、
そこは寝室だった。

大きなベッドが2つ並んでいて
今にも飛び込んでしまいたかった。


「寝室は一緒か…。」


久我がそう呟き、私の方を見る。


「どうしたの?」


私が問い掛けると
久我はすぐに顔を逸らした。


「いや、なんでもない……」


少し顔が赤くなっていた気がしたのだが、
気のせいだと思い
私もそれ以上は何も聞かなかった。