「はぁ...。」


車でマンションに移動している間
私のため息が車内に響き渡っていた。


「...蘭琉...だっけ?」


「はっ、はい!?」


突然久我が口を開いたことに、
私は驚いて間抜けな返事をしてしまった。


「あははっ

緊張してる?」


「ま、まぁ...

(頼りないパートナーだって思われたらどうしよう...。)」


同じ年の男子とまともに話すのなんて初めてだから、
余計に緊張してしまう。


「もしかしてさ...

男に免疫ない...?」


「あ...はい...」


「せっかくパートナーになったんだからさ、
気軽に話せる仲になりたいな...

って思ってるw」


そう言って優しく微笑む久我。

この人なら、同居しても...。


「えっ...

蘭琉、何で泣いてんの!?」


いつの間にか、私の頬に
涙が流れていた。