連は知ってる。

私がどんなにつらい思いをしてたかも。

「ねえ。笑美?」

「何ー・・」

下駄箱に着くと、靴を履きながら呟く。

「1年ー・・・たったね。」

しんみりとした表情で私を見つめる。

泣きそう。


そんなに普通の顔で見つめないでよ。

私はこらえて唇を軽く噛み締め。

「あははっ・・・。そうだねー・・1年かぁ。」

また。


連はほっとしたのか靴ヒモを結び。

「よかった。」

と呟く。


本当は。私が隠してるなんて、知らずに。

笑って。