「お前、何で死にたいんだ?」

竜が私の頭を撫でる。
何故か懐かしく感じた。
私は言った。

「最低だよ、私。みんな騙してるよ。この嘘で」

竜の手の動きが止まる。
すると。

「お母さん死んだこと気にしてんの?」

竜の口からあり得ない言葉が飛びたしていた。

「⁉」

竜がなんで。

「は?何で知ってんの⁉」

竜に会ったのは昨日が初めてなはず。
それなのに。

頭の中が真っ白だった。