振り向くとそこには睨みつけるような目つきの竜がいた。

「1人に住んなよ…」

しかしその声は確実に震えていた。
私はその場から立ち去れずまた元の場所に座った。

「ありがとう」

落ち着いたのかまた絵が戻った。

「リスカ大丈夫?」

竜が私の手首を見て言う。

「別に。てか邪魔しないでよね。死にたかったんだから」

私が言いたかった台詞だ。
それを聞いた竜はけらけらと笑う。

「邪魔ねー確かにしちゃったか。ごめんな。」

口の中でレモンの酸味が弾け飛ぶようなその無邪気な笑顔。
見た時は正直ムカついたけど、私は少し安心した。

すると疑問に思ったのか、竜が語る。

「お前、笑わないの?」

ドクン時は心臓が音を立てた。