「あーあ。笑美のサイノウ欲しい!」

“サイノウ“

そのセリフが聞こえたとき、私の鼓動は速まる。

「えっ・・・」

私達は歩くのをやめずに通学路を帰る。

少し肌寒い秋の風が、制服のスカートを揺らす。

「え?だから。」

くるりと回りとびっきりの笑顔で。

「笑美はサイノウがあるねッ!!」


って・・・。