☆乃愛side☆
中学2年生の時、私には大好きな彼氏がいた。
そう皐くん。
私たちは仲が良かった。
毎日がすごく楽しかった。
そんなある日パパに告げられた言葉。それは、
「パパとママは離婚する。どっちについていくか考えてくれ。」
パパはそれだけ言って部屋から出て行ってしまった。
私は泣いた。
そしてだした答えはママについていく。
そう皐くんとのお別れだった。
皐くんには、離婚の事が恥ずかしくて言えなかった。
だから、好きじゃないと嘘をついた。
本当は離れたくなかった。
ずっと一緒に居たかった……。
それから私は勉強だけをしてきた。
そして転校してきたこの学校。
皐くんもいた。
運命だと思った。
皐くんも私の事を好きでいてくれていると思ってた。
思ってたのに。
皐くんには彼女がいるらしい。
いつも皐くんの隣で笑っている可愛い子。
2人はお似合いだと思った。
私なんかじゃだめだとも思った。
だけど、このままじゃいけない。
振られるのは分かってるけど、精いっぱい気持ちを伝えよう。
そして放課後。
「皐くん。好きです。」
「ごめん。俺には真菜美がいるから。」
あーあ。
振られちゃった。
でも、これでいいの。
気持ちはすっきりした。
このままここにいると泣いちゃいそうでその場を去った。
私は、中庭に逃げ込んで1人で泣いた。
「、、、ヒック ヒック。すきだ、よ。皐くん・・・。」