何気ない会話をしていると、気づけば昼休みもあと10分になっていた。


「そろそろ戻らねぇと授業に間に合わねぇな」


樹がそう言ったのでお互い教室に戻ることに。


…今日が最後。


昼休みのこの時間が一番長く過ごせる時間だったのに。


なんだか悲しくなってきた。


また、暖かくなったら、こうして2人で昼休みを過ごせるかなぁ?


樹は人気者だから、どうかなぁ?


考えれば考える程に悲しくなる。


樹がドアに手をかける。


---私の幸せな時間が終わっちゃう…


この時私は何を思って言ったのだろう。


…どうして、取り返しのつかないことをしてしまったのだろう。


だけど気づいたら私は言葉にしてしまったんだ。