---キーンコーン…


4時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。


授業が終わり、今から昼休みだ。


みんな机を合わせたりして友達と昼食をとろうとしている。中には購買へ向かう人も。


その中、私も席を立つ。


すると…。


「姫川さんっ」


私を呼ぶ声がした。


振り返ると、文化祭の時のように、声の主は片岡さんだった。


彼女はお弁当箱を抱えながら「あっちでみんなと食べない?」と言ってくれた。


すごく嬉しい誘いだった。




でも…。




「あ…ごめん。嬉しいんだけど、約束があるんだ…」


「そっかぁ…。じゃあ仕方ないね、また今度一緒に食べようね~」


「うん」


ごめんね、片岡さん。せっかく誘ってくれたのに…。