１人でいられるのはいいけど、周りが騒がしいことにイライラしていると、さらにイライラすることがあった。


「…ねえ、入学してもう２か月経つのに、姫川さんって誰とも話さないよね～」


「だよね～。なんか、あんなに派手な格好してるのにぼっちとか…。可哀相…」


名前も知らない同級生と思われる女子がひそひそと話しているのが耳に入ってきた。


「あんな格好ももしかして高校デビューとか？？」


「でも、結局馴染めなかったとか？？」


笑いながら話す女子の少し甲高い声が耳障りだ。


－－－ガタッ


「あ、ヤバ…聞こえたかな？！」


私が急に立ち上がったことに驚いた女子ども。


そんな女子どものすぐ横を通って私は教室を出た。