溜まり場に入ると、覇道の下っ端の人達が一斉に挨拶をした。
「こんにちは‼」
「うすっ‼」
とか、まぁいろんな声が飛び交った。


そんななか、分かってはいたが私をみる痛い視線…
(そんなへんなものをみた見たいな目で見ないでよ…)
と心の中で思った。

すると、孝が下っ端の人達に
「海だ。この覇道の覇姫(はき)になる女だ。」
と堂々と言い放った。

それを聞いた下っ端達の反応…
びっくりする人や、泣き出す人、踊り出す人など多種多様。

そんな中私は、
(覇姫ってなんなんだろう?)
と心の中で呟いた。


二階に上がり、1番豪華そうな部屋に私は招かれた。
「この部屋には、覇道の総長や幹部の人達…位の高い人しか入れない部屋なんだ!」
と、大地が説明してくれた。

(そんな部屋に私は入っていいのだろうか?)

部屋の中には、3人の男がいた。
「おい、お前ら自己紹介してやれ」
と、孝が随分上からいった。

すると1番最初にソファーに座っていた眼鏡をかけた清楚系の男が立ち上がった。
「俺は、宮澤昴(みやざわすばる)。覇道の情報担当だ。ちなみに覇道のNo.2だ。
よろしく。」
と、あっさりした自己紹介をしてくれた昴。

昴が座ると、昴の斜め前に座って雑誌を読んでいた男が立ち上がり、微笑みながら、
「僕は、大地の双子の兄、三浦大空(みうらそら)だよ。大地と一緒で覇道のNo.3だよ。弟の大地は、だいぶチャラいけど、僕は全然そんな事ないから安心してくれていいよ」
とまぁ、弟の悪口までサービスしてくれちゃった大地のお兄さん大空。
見た目は、優しそうだけどこのなかで1番腹黒そう…

大地と大空って名前さすが双子って感じがする!

でも大空には私の、警報が鳴り響いた。
(注意しとかないと…)

次に、自己紹介してくれたのはさっきからゲームをしていた男?何だけどどうしても男じゃなくて男の子に見えるぱっと見可愛い系の男の子。

「僕は、森本由宇(もりもとゆう)だよ。
覇道のNo.4だよ。よく女の子に間違えられるけど男の子だから間違わないでね。
よろしくね。」

語尾にハート♡がついてもおかしくない自己紹介をしてくれた由宇。

…てか、私のどストライクなんですけどー‼‼

めっちゃ可愛い。
とにかく可愛い。

一通りみんなの自己紹介が終わったから次は私の番かな…

「私は、相沢海です。高校三年生です。
よろしくお願いします。」

まぁ簡単な自己紹介でいいだろう。
と、自己満足していた。