深海

覇道

近くに止めてあった車に私達は乗り込んだ。
(こんな車見たことない…)

「出せ」
孝が、専属運転手みたいな人に言った。

「この車の運転手は、葵(まもる)って言うんだ。これから世話になると思うから一応自己紹介しとくね」
と大地が、運転手の葵さんの自己紹介をしてくれた。

「よろしくお願いします。」
と、すごく丁寧に挨拶してくれるものだから私も、
「よろしくお願いします。」
と、挨拶をしておいた。

でも、大地が言った「これから世話になる」ってどういう事何だろう…



それから私は、乗り込んだものの凄く焦っていた。
なんせこの車みるからにお高い！
(こんな車もし汚してしまったらどうしよう…)
そんなことを考えながら車に揺られていた。

そんなこんなで、初めてのお高い車ドライブは幕をとじた。


15分ぐらい走ると、凄くでかい倉庫に車が止まった。

「ここが覇道の溜まり場なんだ！」
助手席に乗っていた大地が後ろを振り向いて言った。

でも、ここの溜まり場凄くでかい…
一日で溜まり場全部回ろうと思っても到底無理な事が聞くまえから分かるぐらい。


「どーぞー」
大地がドアを開けてくれた。
私は、
「ありがとう」
と言った。

その時大地の耳が赤くなっていたのは知るよしもない。