「これお前が作ったのか?」
「私以外に誰がいるのよ。」
起こしに行こうか迷っていると、シルク素材のパジャマ姿に寝ぐせをつけて現れた。
あくびをしながら真っ直ぐこちらにやってくる。
「ここまでは頼んでいないが?」
「冷蔵庫の中はほとんど何も無い。キッチンもほとんど使われた形跡ない。あなた生活力なさすぎなのよ。こんなところにいたら干からびてしまうわ。お世話になってる間は家のことは私がするわ。」
テーブルの上に先ほど盛り付けた即席サンドイッチと淹れたてのコーヒーを並べる。
また、今朝ポストに入っていた朝刊をそのまま社長が座る席のテーブル隅っこに添えた。