「甘いねぇ」

教卓に立つ祐さんが顔を歪めて言った。

「祐さん羨ましいんですか?」

流星が言った。

「あ?んな訳ねぇだろ。」

「嘘は駄目ですね…好きなんでしょ?」

琉貴が祐さんに挑発的な言い方をする。

なんかヤバくね?

「へぇ、よく分かったな。」

「祐さんは分かりにくいですが、目だけは正直なんです。」

「ふっ、好きだけど俺に勝ち目はねぇだろ?」

「え?祐さんでも負けることあるの?」

私の不思議そうな声が響いた途端に皆の顔が一気に私に向き『は?』て顔になる。

「な、何よ…」

私が一歩下がりながら言うと皆がため息をはく。

失礼な奴等だ。