ま、喧嘩まがいなことされてるもんね。

「どこ行くんだ?」

「…」

私の作戦に騙されやがれ。

「おいっ!」

腕を掴まれた。

「何?」

「来いっ!」

腕を引っ張られながら総長室に無理矢理入れられた。

「…」

「…」

「…」

「…」

「結衣」

「…」

「ゆ

『プルルルルルル♪』

私の携帯が鳴る。

ポケットから出して耳にあてた。

「誰?」

『俺』

「オレオレ詐欺はお断りなんでさよなら」

『待て』

「待ってる」

『今どこだ?』

「どっか」