入学式が終わり、教室に移動する。
えっと・・・1組か・・・。
1組は・・・どこ??
皆いないし・・・
しかも、ここどこ??
もう、帰ろっかな。
なんて思い出してる私を
どーかと思うよ、ホント。
そんなことを思いながら歩いていると
前から、真新しい制服を着た男の子があるいてくる。
こげ茶色の整えられた髪の毛。
整った眉。
愛くるしい目。
身長は、ざっと175はありそう。
私と彼の距離は、どんどん縮まる。
・・・・って、この人私のこと見えてる・・・??
彼の目線は、彼のもっている紙に向けられている。
おそらく、クラス表だろう。
ってそんな事考えてる場合じゃなく・・・
み・・・見えてるよね??
見えてると信じよう。
・・・って「あっぶな・・・」
ドンッ
私はその場に倒れこんだ。
まさかホントに見えてなかったなんて・・・
「いっ・・・たぁー」
「うおっ!んだよ・・・」
彼は、今気づいたという顔で
側によってきた。
「大丈夫か・・・?」
無愛想なのか、目を合わせず聞いてくる。
「うん、大丈夫。」
「そか・・・。ってかお前、何組だ?」
彼の急な質問に戸惑いながらも答える。
「えと・・・1組。」
「奇遇だな、俺もだ。」
おっ、てっとりばやい。
こいつと一緒に行こう。
「一緒に行くか??」
彼が聞いてくる。
「うん。」
私と彼は立ち上がる。
「あんた、身長高いね。」
「あんたじゃなくて、陣。坂平 陣。」
サカヒラ ジン
坂平 陣・・・か。
不思議と坂平 陣とかいうヤツからは
嫌な感じがしなかった。
これが、陣との出会いだった。