いつぞやの掠れ気味の声が、李羽の耳に届く



「……………いい歳して弱いもの虐め?」



これでもかという程哀れみを込めた美風の視線が不良集団を刺す




「煩せぇ!!!」




苛立ちと共に殴りかかる不良集団は、美風の相手にすらなっていないようだった



瞬き5~6回の内に、不良集団は一掃されていた




「…………あ、りがとう?」




李羽は呆気に取られながらも必死にお礼を言った





「………………別に」



不良集団を相手にしていた時からは想像できないような変わりようだった