耳に心地よい低音の声


少し掠れ気味の声は、何故か少し懐かしく感じた




「僕ですか、それとも観央?」



「…………………此方が観央?」




気怠げ気に話す先輩−美風 由宇真



左目が前髪で隠れ気味な事もある為か、ミステリアスな雰囲気を漂わせている



「観央は優しくて頼りがいのあるお姉さんみたいな人だよ?」



まるで自分の事を説明するように、そしてそれが嬉しそうに言葉を紡ぐ李羽



「…………………君は?」


「僕は観央の友達ですよ?」




「…………………………」