────────。


「……ん……」


「あ、起きた!!」


「よかったー!」と、鈴を転がしたような綺麗なソプラノの声が耳に心地よく響いた。


何度か瞬きを繰り返すと、自分を覗き込む女の存在に気付く。



緩くウェーブのかかったブラウンの髪が視界で揺れる。



髪と同じ色の澄んだ瞳は、生き生きとしていた。



今の自分には、眩しいくらいに。




「大丈夫?家の前で倒れてたからびっくりしちゃった」



そう言いながら、横になっていた身体を起こそうとした俺の背中に手を当て、支えてくれる。