「ごめん、ごめんゲーム。驚いちゃった?」


火を止め、カップ焼きソバにお湯を注いだ。蓋をしソースを重石代わりにのせる。


「ワンワン! ワンワン!」


「もう大丈夫だってばゲーム」


――ピンポン! ピンポン! ピンポン!


リビングで吠えているのかと思い気や、玄関に向かって声をあげている。連続でチャイムが押され警戒しているようだ。


――ピポン! ピポン! ドン、ドン、ドン!


「なんなの?」


驚いた私は、そっと玄関に歩み寄った。聞き耳を立てると、ドアに向かって怒鳴り散らしている声がする。


「りんさん、りんさん! いるんでしょ! 開けなさいよ!」