「それじゃぁ~契約成立だ。これから北海道に向かう。帰って来たらお楽しみだな綾。じゃあな!」


悪魔の真っ黒な背中を見送り、私はそのまま家に帰る事にした。今日は猿田がいない。サボっても大事にはならないだろう。


――りんと父親の仲を裂く?


態々手を下さなくても、最近あの2人は喧嘩ばかり。心配する必要があるのかな?


取りあえず家に帰ろう。なにか良い案が浮かぶかも知れない。


父親と揉めていたあの女、今日はどんな様子で過ごしているんだろう?


竹内りりかって誰? ……お父さん、懲りずにまた浮気? まさかよね。