「ごめん、ごめん。ちょっと先生、意地悪過ぎたかなぁ? 普段はめちゃくちゃ優しいんだけど、ごめんなぁ~少し気が立っているんだ。

どうしてかって? それはね、曜子さんの祖父母が北海道に住んでるらしいんだよ」


教卓に両手をドンと突いて、忌々しそうに言っている。


「遠いです……行けないのです!」


「そう! 上田晶子さん、その通り。だ~か~ら~先生がクラスを代表し、これから北海道に行きたいと思います。

ちゃんと香典を払っておくからな。恩にきなさいよ? 先生は旅費だって掛かるんだから。余計な出費だよ」


その言葉に秋山は、眼光を鋭く猿田を嫌悪した。


「おお怖い、怖い、先生がいない間は各先生たちが面倒を見てくれるそうだ」