秋山は生気のない、真っ黒の瞳で、前を向いていた。


「そうだ。この暗さが人の死とは、どういうことなのかを肌で感じ取れるんだ。皆、とても悲しいね。

うんうん分かるよ~。御通夜、御葬式、みーんな弔いたいよね?」


「曜子さんのお葬式の日にちが決まったんですか!」


珍しく江藤りさが発言をした。それだけ、忠誠心が高かったんだろうか?


「江藤りささん。そうだ決まった……葬式には香典もかかるんだ。お前の家、払えるのかぁ? くくくっ」


りさは悲しい眼をして俯き、サファイヤを握り締めた。