−ジリリリ!!!−
「ん…!!」
ピッ…

目覚ましを止めて、起き上がった。
「朝かぁ…だる…」

トントントン
ゆっくりと階段を下りると、お母さんがいた。
「あ…おはよ…」
「おはよ!」

あたしは、食パンを手に取り、トースターに入れた。
小さなトースターの中で、パンに焦げ目がついていく。

チン!

調度いい具合に焼けたパンを取り出し、バターとイチゴジャムを塗った。

「いただきます…」
カリカリのパンにかじりついた。甘いイチゴの味が口に広がった。
ホットミルクを飲んで、ゼリーを食べる。
これが、あたしの朝ごはん。

朝ごはんが終わると、歯磨きをして、ヘアアイロンで髪を伸ばす。
全て終わると、時間割を合わせた。
「よしッ!行く準備完了♪」

7時に家を出るので、それまで、テレビを見て、時間を潰した。
「比奈ぁ!行くよぉ?」
「お姉ちゃん!待って!!」
あたしとお姉ちゃんと恵梨ちゃんは鞄を持って、家を出た。

「比奈って、だれと仲良いの?」
「まーちゃん…けど、まーちゃんは、由実と佑菜と一緒にいるから、一人かな…」
「はじめは、恵梨も一人だったよ?」
恵梨ちゃんに励まされて、勇気が出たあたしは、新しい友達を作ることにした。