「ち-…。そんなに笑わないでよぉ…。」
なんか、みんながあたしに注目してて恥ずかしくなった。

「お前って天然け!?」
誰かと思ったら、倉谷君があたしの方を見て、喋っていた。

「え?あたし??」
「お前以外に誰がいんだよ〜。」
いやいや!みんな居ますけど!?と思ったけど、言わなかった。

「別に、あたしは天然じゃないよ?」
「ふ-ん。そっか。」


「こらぁ〜〜〜!!!」
凄く大きな声を出したのは、数学担当の南 竜也先生だった。
「おぉ〜!竜ちゃんじゃ〜ん☆」
え?え??
倉谷君って南先生と友達??
「おい!竜ちゃんじゃね〜だろ!学校では、南先生だ!」
「い〜じゃんよ!叔父さん☆」

叔父さん!?
意外だ…。

「駄目だ!あ、授業しねぇとな。」
「なぁ、竜ちゃんの授業は寝てもいいだろ?」
「寝たら−30点な。」
「ぜってー寝ねぇよ!!」

「じゃ、起立〜。礼。着席。」

「自己紹介でもすっか。俺はなぁ…南 竜也だ。一応、有矢の叔父になるな。じゃあ、男子1番からな。」

着々と自己紹介が進んでいって、倉谷君の番になった。

「倉谷有矢で-す。趣味と特技は、サッカー!!勉強?勉強なんて出来ませ-ん☆まぁ、よろしくなぁ〜。」

なんか、倉谷君らしい自己紹介だな…。
ニコニコしてるし…。
みんな見つめてるじゃん…。
あれ…?まーちゃん?顔赤くない?

よく見ると、まーちゃんの頬は赤く染まり、林檎みたいになっていた。

「まーちゃん?顔赤いよ?熱、ある?」
そう言って、まーちゃんのおでこを触った。
別に、熱はない。

「ひゃっ!びっくりしたぁ…。」
そう言った後、しばらくまーちゃんが黙った。そして、一息吐いてこう言った。
「うちね…倉谷君に惚れちゃった。」