それから、さっきの出来事を思い切って麻由佳に話してみた。



キスなんてされたの初めてだったし、冷やかされそうだから黙っとこうか迷ったけど、やっぱり親友に隠し事なんてしたくない。



それに麻由佳なら絶対力になってくれるし。



麻由佳はしばらく無言で頷いたりして聞いてたけど、あたしが話し終わると、



「さっきの短時間にそんなことがあったんだ…」

って、ちょっと考え込むように言った。


「麻由佳はさ、返事どうしたらいいと思う…？」



「美沙、そこだけは私も首突っ込めないよ。」


「えっ？」


「それだけは美沙が自分で決めること、美沙の運命は美沙のもんじゃん？


でも…美沙の中ではもう答えが出てるんじゃないかな？」


そう言って微笑んだ。



麻由佳がどんなことを考えてそう言ったのかは分からないけど、何故かその笑顔に安心させられた。