その瞳を、その心を、少しでも安心させてあげたくて、俺は紫苑に向かって優しく言った。


「誰よりも何よりも、大好きだったよ。
あの頃の俺はまだ子供で、一人じゃまだなんにもできないただの中学生で。でも本気で思ってた。心優を愛してるって」


偽りなんかない、俺の本当の想い。


バカだって笑われても、冗談だろって罵られても、俺は本当で思ってたんだ。


世界中の誰よりも、心優を愛してるって。


紫苑は泣いていた。


真っ白なふっくらな頬に、キレイな雫を一粒流して。