「あーお?」
「…なぁ沙耶」
「うん?」
「俺さ、お前と幼なじみで嬉しいわ」
…お前の隣にいれて。
お前を1番知れて。
他のやつとは違う特別になれて。
幼なじみしか、出来ないことだと思うんだ。
「急に変なのっ」
「…うっせ」
「あたしも嬉しいよ?」
そうニコッと笑う沙耶は破滅級に怖い。
…こんなの見たら男どもやべーじゃん。
自覚をしろと言っても聞かないしな。
「蒼は可哀想なくらい失恋してるよね」
「お前もだろーが」
俺たちは同じくらい失恋してきたんじゃないだろうか。
バカだよなー。
つくづく思うよ。
「沙耶ー!注文とって!」
「あ、はーい!」
「…お前は沙耶をどこに連れてったんだ?」
「どこでもいーだろ、聖也」
「視聴覚室か?」
「ラブホにゃ行かねぇわ」
「ざーんねん」
本当に聖也はどこまでもエロい。
図々しいし。
ちょっと羨ましいな。