「沙耶ちゃん?いいかなぁ?」

「あのぉ…」

「そういう店じゃないんで」

「小夜ぉ…」

「メアド、教えてあげるほど暇じゃないのよ沙耶は」

「…ちっ」

「あんたら結構独占出来たんだから喜んだほうがいいよ?」

「でもなぁ…!」

「じゃあ沙耶からチューでもしてもらったら?」

「はい!?小夜!?」

「小夜てめぇ何言ってやがる!」

「蒼斗は黙る」

「さ、小夜!?」

「沙耶ちゃん…してくれんの…?」

「いや…その…」

「マジでっ!?」

「そういうのは好きな人じゃないとっ…」





もう、小夜のバカっ!

変な爆弾落とさないでよ…。

あたしが…チューできるわけないじゃんっ…。





「沙耶ちゃん…好きなやついんの!?」

「…いや…その…」

「てめぇら大概にしろ」

「あ、蒼…っ…」

「沙耶嫌がってんだろ」

「でも俺らは中々接点持てねぇし…」

「やめろ、失せろ、3秒以内に」

「は!?」





や、やばい…!

蒼の目が本気だ。





「蒼!」

「いーち…」

「なんだてめぇ…」

「にぃーい」





ど、どうしよう!?

あたしのせいで停学とか…退学になっちゃう!?

そんなのやだよっ…!





――チュッ…





「さ、沙耶!?」





全員が驚いた。