あの日はやっぱり怒られた。

帰ってきた瞬間、待ってたのはお母さんの平手打ち。



「沙耶!!心配したでしょ!?結愛ちゃんたち探してたのよ!?」

「…ごめ…なさ…い…」

「沙耶っ…無事でよかった」





でもね、悪いとはちょっと思ったけど…あたしのした行動は悔いてない。

あたしは1人になりたかった。

泣きたかった。

静かに心を落ち着かせたかった。






「はぁ…」

「沙耶ちゃん!!」

「わっ、小夜ちゃん」

「相談があるのっ」

「相談…?」





小夜ちゃんは最近あたしに話しかけてくるようになった。

それが結愛は気に食わないらしい。

まぁ…話の内容は“ノロケ”嫌みにしか聞こえない。

…あたしってば性格悪いよね。






「あのさ…蒼斗がね中々キスしてくれなくて//」





…今日は、聞きたくなかった。

そんなの相談されても困る。

だって…あたし蒼の事好きなんだよ?

どんな気持ちで…言えばいいの?






「あのさ、沙耶ちゃん誕生日プレゼント受け取らないでくれない?」

「……え…?」

「ちょっとそれ、意味わかんないんだけど」

「ゆ、結愛!」

「そしたら悲しくなってあたしが側に居たらいい雰囲気になりそうじゃない?」

「はっ、バカみたい。そんな事しなきゃキスして貰えないの?」

「なっ…//!」





…誕生日プレゼントは星をくれるって。

あたし楽しみにしてたんだよ。

星の意味を蒼は理解していないけど。