「さーや…って沙耶!?」
「結愛ぁ…っ…」
「…沙耶…」
あたしは結愛に抱き締められながら泣き続けた。
悲しいの?
怒ってるの?
…ねぇあたしはなんで泣いてるの?
「沙耶…」
「結愛…ごめ…ん…」
「ううん。…沙耶はもう限界になってきたのかな」
「限界…?」
「沙耶…大丈夫だよ。沙耶にはあたしがいるよ」
「ありがとう…結愛」
結愛が言った意味はわからない。
―…だけど、なんだかスゥーっと落ち着く感じ。
「沙耶〜宿題〜」
「聖也!見てわかんない!?あたしたち今…」
「宿題」
うん。
聖也には今宿題が大事みたいだね。
…聖也らしくて、面白い。
「聖也、はい」
「サンキュー!さすが沙耶!」
「それはありがとうございます」
聖也、結愛。
あたしは2人が居て助かってるよ。