「…つか別れたんだっけ?」 「…聖也まで聞くの?デリカシー無さすぎ」 「小夜ー?お前も口塞ぐよ?」 「浮気じゃん!!」 「聖也ぁ〜?」 本当にこのカップル怖い。 別れるなんて言葉にしても本当には別れない。 そんなカップル。 ――そうなりたかった。 同じ幼なじみから付き合ったはずなのに。 「……沙耶っ」 どこからか愛しい人の声が聞こえた。 ――どうして? 聞こえないはずなのに。 来ないでって言ったはずなのに。