「…蕾くんっ」
「蒼夏!!」
「蕾…都だぁ…蕾くん…だぁ…」
「蒼夏……」
「ちょっと空港だから!」
「あっ…//」
「別に愛し合うもん同士普通じゃねぇかよ」
「蕾都!……もう」
空港に着けば待っていましたと言わんばかりに抱き付く蒼夏。
……THE☆バカップル。
蒼は……いない。
どうして?
メールしたのに…来てくれないなんて。
――♪〜♪〜
蒼からだっ!!
『ごめん。具合悪いから行けない』
そっけない絵文字なしメール。
……具合、悪いんだ。
大丈夫かなぁ?
もうこのまま蒼の家行っちゃう?
親戚とかより…蒼に会いたい。
――でも…。
あたしは何か感じた。
蒼は……あたしに会いたくないんじゃないかって。
「……」
「沙耶姉…ごめんね…」
「えっ?何が?」
「…お兄ちゃん…今聖也くん来てて…」
「……え?」
ちょっと…待って。
蒼は具合悪いんだよね?
あっ!そっか!
具合悪いの心配して聖也が来たんだ!
親友なら当たり前だよね!
……そうだよ、うん。