「ふぁ…」
「…き、木崎くん」
「…清ちゃん」
朝から清ちゃん。
…沙耶見てぇー。
「あーおと♪」
「聖也」
「なんだー?浮気か?」
「…なわけあるかよ。な?清ちゃん」
「清ちゃんって馴れ馴れしいわ、蒼斗」
「そーよ。清ちゃんに」
「…小夜と結愛か」
「浮気してんな、木崎」
「してねぇって、三野」
みんなして失礼だな。
俺はもう沙耶一筋なんだっつの。
沙耶以外興味ねぇわ。
「沙耶もーすぐ帰ってくるよ、清ちゃん」
「え!?本当ですか?」
「うん。来週かな」
「…そっかぁ」
清ちゃんは少し考えながら教室へ向かった。
…なんだ?
わっかんねぇーなぁ。
「清ちゃん複雑〜」
「どーいう意味だ聖也」
「……さぁ?」
意味ありげに笑う聖也。
……はぁ?
教えろよ。
「蒼斗〜沙耶くるまえになんとかしなさいよ」
「はぁ?なんもねぇだろ」
「バカね、蒼斗。本当にわかってない」
「……?」
小夜と結愛の言うことがわからない。
なにもねぇし、わかってる。