今度は不動が大きく仰け反る番だった。

強烈な打撃に、五歩、六歩と後退する。

踏み止まれない。

成人男性を吹き飛ばす程の威力を持つルーヴの拳。

この程度で済んだのは、寧ろ誉められる事だった。

が、無論これで終わる筈もない。

隙だらけの不動の腹に、ルーヴのボディブロー!

「がっは!」

仰け反っていた不動の体が、瞬時にくの字に折れ曲がる。

そこへ今度は、顔面目掛けてのショートアッパー!

またも不動の上体が起き上がる!