2人分の熱と呼吸が、狭い部屋をゆっくり満たしていく。


「ハル…」


彼女が今ここに在ることを確かめるように、強く繋がりながらその名を呼んだ。


「ハルカ…」



細い糸でぎりぎり保たれている理性が、今にも弾け飛びそうだ。



正直言って気が気じゃない。


自分が彼氏だと公言できないことがこんなにもどかしいものだとは思いもしなかった。


できるものならサークル連中の目に届かないとこに月島を隠してしまいたい。