◆◆◆ 「どうかしたんですか、先輩。今日は随分荒れてましたね」 「……」 週2回のテニスサークル。 打ち上げ後の帰り道は、ずっと月島と一緒だ。 「サクヤって呼んでよハルカちゃん」 「……何いじけてるんですか」 くすくす笑う彼女と手を繋ぎながら、街灯の照らす薄暗い道を歩く。 正式に付き合うようになってから、彼女は一段と笑顔を見せるようになった。 それはオレといるときに限らず、サークル内でも同じで。