「お前のは『諦めてる』ように見える」 「……」 「意地になってるっつーか……」 「意地……?」 ごろりと寝転がって、独り言のように呟く琥太郎。 「確かに可愛いオンナ連れて歩くのってそれなりのステータスだけどさ……」 オンラインゲームのBGMが充満した雑多な部屋に、 「もっと重要なことがあんじゃねーの」 琥太郎の声は、よく響いた。