気付いたら、



「サクちゃん……?」



彼女の肩を掴んで、自分から引き剥がしていた。



「ごめん……」



驚きを隠さない彼女から、視線を逸らす。



「悪い、用事あったんだオレ。帰んなきゃ」



彼女の顔を見ないようにして、そのまま部屋を出た。