「サークちゃーん」



部屋に入った途端に抱きついてきた彼女。

その甘えた声に、何度も騙された。

それでも……



「んー」



キスをねだられて、背中をかがめる。



……好きだから、許してきたんだ。



彼女の唇に触れた途端、グロスだか口紅だかのべたついた感触が伝わってくる。

最初の頃はそれだけで欲情してた。



けど――