「なんで大兄ちゃんは高校でバスケ部に入らなかったの？ねぇ、なんでよ！？」
しつこい、ゆうは本当にしつこい。
毎日毎日同じ事を繰り返して、俺が口を開くまで言うつもりだ。
「俺はな…もうバスケが出来ないんだ」
「大兄ちゃん、毎日同じ言い訳が通じるはずないでしょ！ほら、着替えて！バスケやり行こうよー」
前までは引っかかってたくせに。
俺はしぶしぶバスケをやる事にした。
「大兄ちゃんは高校でも続けるべきだと思うんだ。あんなに良いPG他にいないってー。」
「ゆう、もう良いってその話は。」
俺はPG、いわゆる司令塔を任されてた。ミニバス時代からやっていたからだいぶ視野が広くなってパスとかもそこそこ上手く出せていた。地区選抜にも選ばれるほどだったのだ。それでも続けなかったのはただバスケに飽きたのだ。
