「いっとくが、嫌いじゃない。
 
 結婚を前提に真剣交際をっていうのが無理なだけ。
 
 やれって言われたら全然イケる。
 顔もかわいらしいし、
 スタイルもいいしな。」

ちょっとうるさいのが鼻につくが
そんなの、ベッドに入ってしまえばどちらでも構わない。


「ははは。
 でも、お前を思うあまり、
 何度も、婚約破棄を繰り返しているんだろ?彼女。」

「・・・・は?」


なんだそれ。


「だから、市川を忘れるために何度かお見合いして
 乗り越えようとするんだけど、
 お前以上のやつが現れないってやつかぁ。」

「--何言って・・・」

「それに、カフェもオープンさせたんだろ?」

「あぁ、確かに・・・」

外食チェーンを展開させるとは意外だったが。

台所にも立ったことなさそうな
お嬢様なのに。

まぁ、人を使うんだろうが。


「すげーよな。ちゃんとインドまで言ったんだろ?タイだっけ?」

「は?」

「だから、そのレイナ嬢。」

何の話だ?