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「で?
 市川君はどうして、こんな時間からココにいるのかな?」

高校の同級生である
川端 正樹は
楽しそうに笑ってから
頼んでもいないコーヒーをすっと出した。

ココは、同級生である正樹がやっている喫茶店。


実は、
正樹は昴様とは従兄弟。

世間ってせまいよな。

まぁ、正樹はあまり実家には近づかないし、
母方の従妹というから、

花京院家とつながりがあるとは
ごくごく一部しか知らないことなんだろうけど。



「あぁ、すっごい頭に来たから、
 午前中の仕事を放り投げてきただけ。
 何?
 文句?」

伊達メガネを取りながら
ニヤリと笑って見せる。



ははは。
 
と正樹は笑って
本日のケーキを出した。

この喫茶店の唯一のフードメニュー。