は?

なんで、俺、レイナに見とれてるんだ・・・?

意味が解らないな。

にっこり笑うレイナが持つ花束が、
白とブルーをベースにしたシンプルな・・・

俺がまるで注文したかのようなアレンジ。
好みだ。


思わず感心する。


今日は、激務だったよな。うちの上司。

花を手配する余裕なんて どこにあったんだか。




「では、まいりましょう?
 西口さん、行ってきますね。」

「はい、行ってらっいませ。
 --市川様。よろしくお願いいたします。」


深々と頭を下げられて、
武も、深々と頭を下げ直す。


さて、


ふぅっと一息吐いてから、レイナに向き直る。
 
これは、仕事 だ。


「・・・さぁ、レイナお嬢様、
 ディナーはいかがでしょうか?」

ガチャリと後部座席を開けて
レイナをエスコートした。