さて、
気合をいれなおして、
俺は　始さんに向き直った。


にっこり。


「さて、活動の拠点は今どちらです？
　奥様と各地を回られてるんですよね？
　今のマネージメントはどちらとご契約を？」

「え？あぁ。
　そうだな。今はこいつと契約していて・・・」


始さんは、胸ポケットから名刺を出して
テーブルの上に置く。


「そうですか。
　では、活動のマネージメントは
　こちらに任せて、私は、あなたの専属の秘書。
　という形で・・よろしいでしょうか？」

「あぁ。ん・・・。市川、武。ほんとにいいのか？」


始さんが言葉を詰まらせる。




ははは。


だから、俺も、満面の　できるだけキラキラした笑顔で
嫌味を言ってやる。






「えぇ。それで・・・　満足でしょうか？」