始さんは、
静かに、頭を下げた。


「・・・悪かった。うちの愚弟が。」

「・・・あの、始さん。
 いったい・・・」

何の話なんだろう。


「ーーーちゃんと、話すのが優しさだろう?
 お前の、コネと圧力で守るのもいいが・・・」

「はい。わかっています。」

昴様は、深々と頭を下げる。




始さんは、にこりと 笑って、
静かに部屋を後にした。


なんだか、気まずい空気のなか
俺と、上司である昴様を残して。