昴様と一瞬目が合うが、
わざとらしく 目をそらされる。

・・・なんなんだ?


「---だから、昴ちゃん?
 なんで、伝わってないんだ?そういうのは 伝えないと・・・

 また、お前のことだから、
 面白いとか、また 別の時に小出しにネタにしようとかそういう事だろう?」


「あのっ。ごめんなさい。
 その、始兄さん。
 でも、」

「---言い訳するな。見苦しい。」


「っ! はい。申し訳ありません。」


くだらない、といった風に、始さんはひらりと手を振って、
はぁ、とため息を漏らす。


戸惑って、謝る昴様を見るのは珍しい。

さすが、兄である始さんだな。
饒舌にしゃべる彼は やけに威圧感を出して、
弟である 昴をにらんだ。