昴様がーーー?
気を使ってる?俺に?

まぁ、いつもからかわれてばかりなんだが。
確かに、今まで昴様に
私生活を詮索されたり、注意されたりといったことは無かった。


どんなに、俺が適当に女と付き合おうが、
黙認して、口を出すことはしなかった。


距離感が絶妙にうまいんだよな。


「・・・・。
 からかい過ぎだけどな。」



ため息交じりにコーヒーカップの上に
言葉を吐き出した。

それを見ていた 正樹が苦笑する。


ふと、机の上に投げ出してあった
電話が ぶーぶー と震える。

着信だ。


ん?


「・・・何かあったのか?」

昴様 からではなくて、会社だ。