別に、結婚が絶対嫌だとか、家族のトラブルがとか
そういうんじゃないんだ。

ただ、本当に 必要性を感じないというか。

めんどくさいというか。


ぁ。それだな。面倒だな。
家に帰ってまで なんで 他人と合わせないといけないんだ。みたいな。


まぁ、親に孫をみせる。なんてことは一個下の優秀な弟がもうすでにやってるし、
しっかり親孝行しているだろう。

だから、必要性は全く感じない。


「まぁ、お前の場合 あんな手のかかる上司じゃな、
 よっぽど理解のある女じゃねぇと
 そばに 置いとけないよな。」

「・・・あぁ。」

ふと、わがまま上司である昴を思い出す。
ちらりとメールかラインは来ていないかと目をやるが、

大丈夫みたいだ。


っていうか、
無いなら 無いで気になるのが人間ってもんだな。


「なに?連絡ないのか?」

「・・・目ざといな。」

「ははは。 喧嘩中のカップルみたーい。」

茶化された事にムッとしつつも、まぁ、仕事中でのパートナーだからな。
気になるっちゃぁ気になる。