「あ、ありがとう、爽介くん…」



「いえ、当然ですから」




ニコッと笑われて、



かっこよすぎる爽介くんを、直視出来なかった。




「……えと、爽介くんもお疲れ様……」



「あ、はい。
真央さんほど疲れてないですけど…」



「でも今日、結構頑張ってたよね?」



「そうですか?
ありがとうございます。
……でも、」




爽介くんは色っぽい目付きをしながら私の耳に顔を寄せてきて…




「……頑張るのは、“これから”ですから」




その言葉に、



胸がドキリとした。



だって……



爽介くんの言う“これから”って…



私が爽介くんの家に行って………ってことだよね…?



昨日ラブホに行っといて、今日何もない…なんてことはないはず。



だから……





「私も…が、頑張るね…」




昨日とは違う、



私なりの、精一杯の誘い文句。



まだオフィスに人もいるから、あまり下手なことは言えなかったし、



爽介くん…私の決意をわかってくれたかな…?